カメラワーク用語と使い所


絵コンテ用語分からない方でも安心!
ここを見ればゲームに使われる絵コンテ(特に5秒~20秒程の必殺技演出)は理解できます。

さらに各カメラワークを使うことで得られる効果も書いています。
見ている人にどんな印象を与えたいか
使い分けもできるようになります。

Fix(フィックス)

カメラを全く動かさない事。
ゲームで使われる必殺技演出では嫌がられる傾向があり
ほぼ使われる事はありません。

「動かない」=「落ち着いている」ので
盛り上がる場面ではマイナスの効果になるからです。

■使い所
効果ほぼ無し(むしろ避ける)

Pan(パン)・ ティルト

カメラ位置は動かさず、向きだけを上下左右に動かす事。

パンは左右、ティルトは上下に振る使い分けがありますが
人によってまちまちです。
コンテには右(左上下)パン、ティルトアップ(ダウン)
などと書かれます。

■使い所
位置は動かないカメラワークなので
何かを「説明」したい時に役立ちます

・映っている被写体が空間のどの位置にいるのか説明
・主役の被写体を切り替える
・大きいものを見上げて大きいことを分からせる

Track(トラック)・ クレーン・移動

カメラ向きは動かさず、位置だけを上下左右に動かす事。

トラックは左右、クレーンは上下、移動は全方に移動する使い分けがありますが
人によってまちまちです。
コンテには右(左上下前後)トラック、クレーンアップ(ダウン)などと書かれます。

■使い所
カメラそのものが動く事で
「迫力」「その場に居る臨場感」を出したい時に役立ちます。
・主観視点となり地面スレスレを飛ぶように動かす

Follow(フォロー)・つけPan

動く被写体を画面内に収め続ける事。

フォローはカメラの移動、つけパンは向きを使って収める使い分けて書かれます。

■使い所
ゲームの必殺技演出ではキャラが激しく動き回るので迫力出しのため特に良く使われます。
・走るキャラの並走
・パンチやキック、武器のスイングをアップで追いかける

Dolly(ドリー)・T.U・T.B(トラックアップ、バック)

被写体に対しカメラが前後に移動する事。

ドリーイン、アウトと書かれます。(トラックアップ、バックとも)
実際にカメラが動く事がズームと違い、得られる視覚効果も変わります。

■使い所
直接カメラが動く事で空間が歪まず、より人の視点に近い自然な印象になります。
・自然に違和感無くキャラをアップに出来る(ゲームのアップは大抵ドリー)

Zoom(ズーム)

被写体に対しカメラは動かずカメラの焦点距離(画角)を調整し被写体を拡大縮小する事

ズームイン、アウトと書かれます。他に
焦点距離が短い=画角が広い= 広角
焦点距離が長い=画角が狭い =望遠と書かれる事もあります。
広角は遠近感が激しくなり、望遠は距離感が無くなります。

■使い所
カメラワークとしては普段使いはされません。
人間の眼とは違う物の見え方になるので余計な違和感の元になるからです。
ただ、有効な場面で使うと絶大な効果も得られます。
・広角はカメラに向けて突き出した手足や武器を大きくし「迫力」が出る
・望遠はフレーム全体の動きが均等になるので落ち着いた「説明」で有効

ロール ・ツイスト・回転

カメラを傾ける事

右(左)ロール、ツイスト、回転と書かれます。

■使い所
カメラが傾く時は不安定な姿勢でいる印象を与えることが出来ます。
・バク中などのアクロバットな動きに「その場に居る臨場感」が出る
・派手で不安定なキメポーズを見せる時、画面の隅々まで被写体が収まる

F.I F.O (フレームイン・フレームアウト)

被写体が画面内に出入りする事

被写体をインは入りアウトは出ていくよう書かれます。

■使い所
最初のカットは入り方次第で被写体のキャラ性を表現できます。
・仁王立ちの被写体をパンアップでインすると「強そう」等

・アウトさせることで次のカットは主役の被写体を切りえる

フェアリング・イーズイン・イーズアウト

カメラや被写体が減速・加速していく事

絵コンテにはそのまま書きます。
FIXカメラが嫌がられるゲームの演出にではよく盛り込まれます。

■使い所
・落ち着いたカットでFIXカメラにならないようにしたい時
・激しくカメラが動いた後

画面揺れ・画ブレ

カメラが揺れる事

絵コンテにはそのまま書きます。
カメラ自体の移動(トラック)か回転(パン)を組み合わせて
2~4コマ刻みで表現することが多いです。

■使い所
画面内で起きた出来事のリアクションに使います、
力の方向に合わせて揺らすと臨場感が高まります。
・地震、衝撃等の強い力がカメラの位置まで届いた時
・被写体の気持ち(怒り等)の表現

回り込み

被写体を中心にカメラが回り込む事

絵コンテにはそのまま書きます。
ゲーム演出では背景やゲーム内容の都合で
被写体の向きが変わる事を嫌がられる場合が多いので
関係者と検討しておく必要があります。

■使い所
被写体を収め続けられる「分かりやすさ」とカメラが移動し続ける
「迫力」「臨場感」を手軽に両立したい時有効です。
(上記問題の対策は必要)
・被写体のF.Iに組み合わせる(F.Iは被写体が少ない事が多いので回り込みが使いやすい)

画面効果系

B.O. H.O (ブラックアウト・ホワイトアウト)

画面全体を黒(白)一色にする事

ゲームでも実装しやすい画面効果です。
使って得られる効果もとても幅広いです。

■使い所
得られる効果の一部を書きます
Bo(後向き、無、終り、死、恐怖、安心)
Ho(前向き、楽しい、平和、不安、絶頂、眩しい)

ワイプ

画面を覆う事

ゲームの演出ではカメラに迫る被写体やエフェクトに合わせて
カットを切り替える事が多いです。
動きの勢いをそのままカメラにぶつけてカットを繋ぐので
迫力が途切れなくなります。

■使い所
すごい攻撃を放った時に使い
被写体を攻撃を受ける側に切り替える時

アングル系

(コンテに直接書かず絵で説明されることが多いです)

ナメる

被写体の手前に被写体を意識している物を置く事。

ゲーム演出では「イマジナリーライン」を作り出すために良く使われます。
※イマジナリーラインとは2つの被写体の間にできる直線の事
一度出来てからラインを越えるのは位置関係の混乱の元となるので「理由がない限り」禁止

■使い所
・被写体の位置関係の説明
・イマジナリーラインつくり

俯瞰

被写体を見下ろすにカメラを置く事

■使い所
被写体に以下の印象を与えたい時に使われます。
小さい、説明、寂しい

アオリ

被写体を見上げるようにカメラを置く事

■使い所
被写体に以下の印象を与えたい時に使われます。
巨大、威圧、迫力

※私がコンテ作成時に役に立った資料

他の方を比べても宮崎駿作品のコンテは分かりやすく参考になります。
簡単に手に入るのも◎

Posted by surehan