カメラワークってどうやって組み立てるの?
私の仕事の場合以下のワークフローで進めています。発注者から聴き取り・資料共有→キーワード出し→資料集め→字コンテ→レイアウト→ビデオコンテ→作りこみ完成
それぞれのフローの解説をしていきます。
発注者から聴き取り・資料共有
まず発注者から資料を共有し確認します。
そこから不足分・疑問点があれば、まとめて質問します。
質問すべき内容の例としては以下の通りです。
「尺はどのくらいか」
「キャラが動ける範囲はどのくらいか」
「動き始める位置は決まっているか」
「その他ゲーム仕様としてやってはいけない事はあるか」
共有した資料の内容次第ではありますが
「ハッキリしておかないとやり直しになってしまう部分」を
この段階でハッキリさせます。
キーワード出し
資料集めに繋がるキーワードを発注者の資料から絞りだします。
例えば「忍者キャラクターの必殺技を作る」場合以下のように連想していきます。
・忍者は身軽→「パルクール」「アクロバット」…
・既存の忍者物、キャラクター名→「赤影」「ニンジャスレイヤー」「カクレンジャー」…
近くにキーワードについて詳しそうな人がいれば相談するのも有効です。
一通り出せるだけ出したら
作るのに合いそうなキーワードから調べていきます。
資料集め
手っ取り早いのはキーワードを検索し動画や画像を集めることです。
集めた資料はそのまま何も考えずマネしないようにしてください。
まず特に良いと思った資料をじっくり見て考えてください。
(忍者の資料を集めて結果)なぜこの資料は「忍者らしい」と思ったのか
その理由を紙に書ましょう。
文章にすることで頭が整理されます。
整理した状態で資料を見ると「らしさ」が強調され
他の情報が自然と削ぎ落されていきます。
字コンテ
映像にする前段階として全体の流れを文章にしておきます。
自分用に書くものなので書き方に決まりはありません。
私の場合はカット毎に「見ている人にどんな印象を与えたいか」「尺の配分」
だけ書いています。
情報量の例
1カット「登場、左右対称ポーズ、カメラも傾けずキャラの真面目な印象を出す」「3秒」
2カット「攻撃前の予備動作、資料のポーズをアオリで見せ踏ん張った足を手前に置いて
力強い印象を出す」
3カット「フルスイングして攻撃、顔のアップからカメラTBカメラに向かって殴りかかる、
手を大きく見せ圧迫感を出す」
レイアウト(構図)
ここから字コンテの内容を元に3Dソフトを使い、キャラ、カメラ、仮の背景を置いて
動きは一切ないレイアウト作成に入ります。
3D空間でレイアウトを固めていくと実はカット間でつじつまが合わない
という事もあり得ます。
次のビデオコンテ作成の前に全カットのレイアウトを再現していく事で
問題を早いうちに見つけ作業の巻き戻しを防ぐ利点が
レイアウト作成にはあります。
ビデオコンテ
最低限動いていると分かるポーズとカメラのモーション
以上の2つを作っていきビデオコンテを作成していきます。
このタイミングではまだしっかり作りこんではいけません
「見せたい全てのレイアウト」「レイアウト同士が繋がる動き」「尺配分」
3点がギリギリ分かる程度の完成度で十分です。
3点が他人にも伝わると判断できた段階で
チェック担当者に一度チェックして貰いましょう。
全てのフィードバックを担当者から言わせたか
確認出来ましたら最後のつくり込みに入ります。
(レイアウトそのものが修正になる場合もありますその時は
レイアウト修正対応だけしてもう一度担当者にチェックして貰ってください)
作りこんで完成
ビデオコンテのチェックを通りましたら
モーションの中割をつくり動画の完成までいってください。
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